前回90角の木材3本束ねて、片持ち階段(カンチレバー階段)を作る計画をたて、図面も書いてみた。ただし先端をテーパーさせて薄く見せると強度と揺れに不安が残る結果となった。
そこでもう一度計画を練り直す
片持ち階段は決定済み。踏板の強度を上げ、かつ薄くするためフラットバーを挟み込む。材木の規格と鋼材の規格から、木材は45x45、フラットバーはt12x44、木材5本(合計幅225mm)とフラットバー4本(合計幅48mm)を交互に並べて、寸ぎりボルトで貫いて一体化する。結果、踏板は幅273mmで鋼と木のストライプ模様。
前回と同じく、先端に150kgの荷重をかけてたわみを計算するとおよそ3.9mm、90角でテーパーさせた場合と変わらない。階段の踏板中央あたりを75kgの男性が降り、瞬間的な荷重が体重の4倍かかったと仮定して、端で3.9mm中央で2mm弱「たわむ」ことになり、それを「揺れ」と感じるかどうか微妙なところ・・・
変更による良い点・悪い点は
良い点
1) 木材は鋼材に比べてたわみにくいが破断しやすい。計算上、同じ「たわみ」ということは、破断に対する強度は「ずっと」「ずっと」「ずっと」強いので安心。
2) 木材は均質ではない。偶然、割れが内部にあると階段なのでとても怖い。もちろんたわみも均質ではない。フラットバーを踏板に入れることでほぼ均質になり、安全性も偶然に左右されないので安心。
3) 薄い踏板なので、格好いい。たぶん木材と鋼材のストライプ模様もいいと思う
悪い点
1) 材料費が高くなる。ずっと高い(といっても、スチール階段を作ってもらうことを考えれば、費用は微々たるもの)
2) 踏板を作るのが面倒。(といっても、90角をテーパーさせるのも相当面倒)
45x50の材木があれば、t12x50のフラットバーが使え、もっとたわまなくできる。
このとき同じ荷重で先端のたわみは約2.8mm。わずか6mmで30%近くたわまなくなる。LVLなら45x50を作ってもらえるかもしれないが、なにせ価格が高い。(LVLのストライプにフラットバーが挟まっているのは見た目が面白いかもしれないが・・・)
45mmx105mmの板を50mm幅に切れば良いのだが・・・・あと壁の内部の造作ピッチが90や45だと簡単だが、踏板の厚さ50mmが入ると不規則になるのでけっこう面倒。フラットバーの価格も若干上がるはずなので、「コスト」「手間」と、どこまで「たわみ」を気にするか?というバランスの問題
踏板と壁面内の取り付け構造の簡易図面を書いてみた
階段踏板と壁取り付け
PS.
フラットバーをt16x44を4枚にすれば同じ仮定で先端で3.3mmたわむ。若干の改善だが踏板の幅が273mmから289mmになるだけなので修正は簡単。寸ぎりボルトで材木とフラットバーを固定するので穴をあける必要があり、それを考慮すれば安全側に振っておくのは正しいかもしれない