このブログはエアロハウス建築のプロセスを見ていただくことだけが目的ではなく、自分のための備忘録と考えています。非常にマイナーなことまで頻繁にアップしますので、本人以外はなにがなんだかわからない可能性大です。申し訳ありません。

2017年1月7日土曜日

四たび、階段

角パイプで考えていた「揺れない片持ち階段」だがパイプ部分だけで200KGを超え、コスト的にも、壁の重さ的にもあんまりうれしくない。そして建て方後わかったことだが、構造設計上、壁の内側をあまりに変更すのは好ましくないらしい。(軸組み倍率5倍の構造壁と認められるためのルール上の問題があるらしい)

ということでまたまた再考。
メーターピッチの家なので、「間柱ピッチ300以下」は実はちょっと面倒。そこで、間柱ピッチを思い切って250にし、階段のピッチも250にしてしまう。踏面の奥行きは270、20mm蹴込があれば、250ピッチにできる。(蹴上は今まで通り180)

250ピッチの間柱のあいだに1枚の踏面(踏み板)を支える構造にすればよい。建て方で建てられた120角の構造材を1本取らないといけないが、ちゃんと300ピッチ以下で45x120の間柱を立てれば、構造的にも法規的にも問題ないはず。

結局、石野さんに教えてもらった丸鋼材を踏み板に串刺しにする方法で考える。本当は分厚い鉄板のササラ桁から丸鋼を突き出すように溶接するのだが、それは自分では無理。よって木と鉄板とビス、ボルトで丸鋼を壁の間柱250ピッチの内側に固定する。

「丸鋼串刺し方法」の問題は踏み板が「揺れる」可能性が高いということ。せん断に対する強度は十分だが、角パイプの案よりずっとずっと曲げ強度は劣る。そこで普通踏み板は「構造集成材」などを使うみたいだ。分厚く強度のある木の踏み板の曲げ強度で、揺れを抑えるということだろう。

自分としては踏み板をできれば厚さ60mmに抑えたい。よって、踏み板と壁を丸鋼で串刺しにして固定するだけでなく、鋼板を通してボルト、ビスで固定しようと思う。

時間がないので今まで以上にいい加減な図面その1
図面は階段の構造断面図だが左上は平面図が書き込まれている。また、右側半分は最後の2段のアイデアが書き込まれているので位置関係はキュビズム的な図面になっている。


丸鋼はφ19mm2本。穴をあけたt=6の鉄板プレートを突き抜け、横に倒した90角も突き抜ける。プレートと丸鋼は溶接(ただしプレートの穴を通しているので、それほど本格的な強度は必要ないはず)プレートにあけた一番小さな穴は踏み板とプレートを固定するビス穴。中間の大きさの穴はプレートを45x90に固定するボルト穴でプレートを壁側に固定している。この45x90は丸鋼を突き抜ける90角をサンドイッチする。当然3つの材木45x90、90角、45x90は互いにビス止め、また、これらの3つの材は壁の間柱120x45と固定される。


階段全体の断面は今までよりシンプル。250ピッチの120x45の間に、3つの構造がある
1) 90x45を立てる(この部分が階段踏み板を下から支える)、間柱120x45と固定される。
2) その上に前述の90x45、90x90、90x45のサンドイッチを横に寝かせる。(この部分が丸鋼、プレート、踏み板を固定する) 
3) その上に90x45を天井の梁まで伸ばす(この部分は、2の部分が壁の外に倒れないようにする) 間柱120x45と固定

1)3)はそれぞれ大引き、天井の梁と金物で固定。1)と2)、3)と2)も必要がありそうなら金物で固定する

ちなみに分厚い構造用集成材を踏み板に使うなら、丸鋼はせん断強度だけ考えるのでもっと短くてもよい。でも普通の30mm集成材に半丸溝を掘って2枚重ねることで60mmの踏み板を作ることを考えているので踏み板を補強するため920mm(踏み板内部に800、出が120)で考えている。

もしこれでも揺れるようなら(十分可能性あり)、手すりの縦格子で踏み板同士をつないで「なんちゃって片持ち階段」に変更することできりぬける予定。
もういい、後はやってから考えるわ。